この場所について
シニョーリア広場は、フィレンツェの政治の中心地です。何世紀もの間、街の舞台として重要な役割を果たしてきました。広場を見守る Palazzo Vecchio は、今も市庁舎として使われています。 宮殿からそびえ立つ「アルノルフォの塔」を見上げてみてください。高さは約95メートル。フィレンツェの街並みの中でも、ひときわ目立つランドマークです。 宮殿の壁に、多くの人が見逃してしまう小さな細工があります。建物の角にある人の横顔の彫刻は、Importuno di Michelangelo(ミケランジェロの落書き)と呼ばれています。古くからの伝説があり、最近ではミケランジェロ本人の作品ではないかとも言われています。 すぐそばにあるのは、見事な彫像が並ぶ Loggia dei Lanzi です。1300年代後半に、共和国の儀式のために建てられました。後に、政治的なメッセージを込めた芸術作品を展示する、屋外ギャラリーとなりました。 ロッジアの下にある「パトロクロスとメネラオス」の像に注目してください。パトロクロスを運ぶメネラオス、あるいはアキレウスを運ぶアイアスとも言われています。どちらにせよ、ホメロスの叙事詩の世界を題材にした、古代ギリシャ彫刻のローマ時代のコピーです。 他にも、メドゥーサの首を掲げる Cellini の「ペルセウス像」など、有名な作品が並びます。これらは、メディチ家支配下での政治的な宣言でもありました。 Palazzo Vecchio、彫像が並ぶロッジア、そして Uffizi 美術館へと続く道。ここは、フィレンツェの芸術と政治が、わずか数メートルの石畳の上に凝縮された場所なのです。