ルーヴル・ピラミッド(ナポレオン広場)

この場所について

ナポレオン広場の中央にある、鋭いガラスの形に注目してください。このルーヴル・ピラミッドは、美術館の現代的な「玄関」です。かつてはバラバラだった入口を一つにまとめ、地下の広いエントランスホールへと人々をスムーズに案内するために作られました。 設計したのは建築家のI.M.ペイ。1980年代にミッテラン大統領が進めた「大ルーヴル計画」の目玉でした。しかし、発表当時はパリ中で大きな論争を巻き起こしました。伝統を重んじる人々は「歴史ある広場に現代的なガラスは合わない」と反対し、賛成派は「歴史的な建物を隠さず、美しく引き立てるデザインだ」と主張したのです。 少し歩きながら眺めてみてください。ピラミッドは水面のように空を映し出し、角度によっては透明で見えなくなることもあります。この透明感を実現するのは簡単ではありませんでした。ペイは、ガラス越しに宮殿の石造りがきれいに見えるよう、極限まで透明なガラスを求めたのです。Saint-Gobain社が手がけたこの特殊なガラスの開発には、2年もの歳月が費やされました。 旅の仲間に教えたくなる豆知識を一つ。このピラミッドのガラスは「666枚」だという噂がありますが、実は違います。公式な記録では、菱形が603枚、三角形が70枚の、合計673枚です。端の方にある三角形のパーツを探してみるのも面白いですよ。 入館前のひととき、広場を見渡してコントラストを楽しんでください。何世紀も前の石造りの建物と、20世紀後半の幾何学的なデザインが共存しています。このピラミッドは、過去を模倣しているわけではありません。美術館の心臓部へとあなたを導く、現代のコンパスのような存在なのです。

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