この場所について
少し離れて、建物を眺めてみてください。この教会はアムステルダム中央駅のほぼ正面に位置しています。駅を行き交う電車やトラムの喧騒とは対照的に、静かに佇んでいます。 建築様式に注目してみましょう。バロック様式の曲線やルネサンス様式の要素、そして空へと伸びる大きな中央ドームが目を引きます。設計は Adrianus Bleijs によるもので、1884年から1887年にかけて建てられました。当時は、長年の制限を経て、アムステルダムでカトリックの信仰が再び公に認められ始めた時期でした。 珍しい点があります。この教会は、多くの古い教会に見られる「東西」の配置になっていません。限られた敷地のため、Prins Hendrikkade と Oudezijds Kolk の運河に挟まれる形で、角度を変えて建てられました。運河や交通、限られたスペースに合わせて建築が工夫された、アムステルダムらしい建物です。 入口に近づいてみましょう。この教会は、船乗りや旅人の守護聖人である「聖ニコラス」に捧げられています。歴史ある港や、街の玄関口である駅のすぐそばという立地にぴったりです。その名は、オランダの伝統的な人物 Sinterklaas にも通じており、聖人の物語に地元ならではの温かみを添えています。 扉が開いていたら、中に入ってドームの下で立ち止まってみてください。内部は厳格というよりも、お祝いのような華やかな雰囲気です。重なり合うアーチや豪華な装飾、ドームのステンドグラスから差し込む光が印象的です。正面入口の上には、1889年製の Sauer オルガンがあり、現在も定期的にコンサートが開かれています。 近年、この教会の地位はさらに高まりました。2012年に「バシリカ」となり、2025年にはアムステルダム市制750周年を記念して、教皇フランシスコによりハールレム・アムステルダム教区の「共同司教座聖堂」に昇格しました。